深層寓話 『滅んだ街』
滅んだ街
空から光が灯り
この地の惨状を照らす
瓦礫からはい出たキツネに
声をかけられる
「何があったんです?」
「多分天の裁きさ」
僕はなんでもなげに言う
「なにを裁かれたんです?」
「さあね」
僕は
分かりたくない出来事は
決して考えない
それは裁きなのだ
それでいい
滅んだ街
空から光が灯り
この地の惨状を照らす
瓦礫からはい出たキツネに
声をかけられる
「何があったんです?」
「多分天の裁きさ」
僕はなんでもなげに言う
「なにを裁かれたんです?」
「さあね」
僕は
分かりたくない出来事は
決して考えない
それは裁きなのだ
それでいい