『一瞬小説・超短編小説』なみのり 創作総合

140文字程度の一瞬小説をメインに、短い小説を作ります。 2019/08/17から、本格的に活動しています。

超短編小説 No6 『サイコロ振ってみた』

□1
今度のパーティーで皆にマジックを披露したいと思って、こっそり練習しようと計画していたら、自然と足が雑貨屋さんに向いていた。

□2
雑貨屋さんはまるで宝箱やクラッカーのようで、楽しいものやワクワクするものが詰まっていた。
宝石みたいなボタンに、見たことない大陸のある地球儀。
しばらく物色していた私はマジックの事を思い出して、両手に持っていた商品を丁寧に棚に戻した。
結局私は赤と青のサイコロを2つ買って店を出た。
帰り際、雑貨屋さんの店主さんが飴玉を一つくれた。

□3
何度か練習したのだけれど、私はちっともマジックが上手くならなかった。
すっかり飽きてしまった私は、適当にサイコロを転がしてみた。
結果は7。
ラッキーセブンだ。
そのとき、窓の外から子供達の笑い声が聞こえた。
私はしばらくそれを眺めて過ごした。
とても楽しそうにしている。