『一瞬小説・超短編小説』なみのり 創作総合

140文字程度の一瞬小説をメインに、短い小説を作ります。 2019/08/17から、本格的に活動しています。

小人と暗い部屋 第4話 『ぶちギレ』

暗い部屋

少女が訴える

「私なんて、早くいなくなればいいのに!」

小人が言う

「ぶちギレ?」
「そうよ!ぶちギレよ!悪い!?」
「僕のえさ箱だけは、見逃してほしーですなー」

小人と暗い部屋 第5話 『悪夢』

暗い部屋

少女は悪夢を見て、飛び起きた

「...」
「~※?...どうかしたですか?」

小人も起きる
少女は黙って小人を掴む

「あーれー」

そのまま、小人はベッドに連れ込まれて、一緒に眠ってしまった

小人と暗い部屋 第6話 『テレビ』

暗い部屋

少女は布団の中で震えていた

「...今日、久しぶりに家族でご飯食べて、テレビのニュースみたのよ」

小人は答える

「夢の押し売り、大歓迎?」
「そしたら、人がいっぱい、し...」
「沢山おなくなった?」
「皆、なんであんなもの見れるのかしら...」
「僕らより、強いからかなー」

それから、小人も布団の中に入り、一緒に丸くなった

小人と暗い部屋 第7話 『涙』

暗い部屋

少女は泣いていた

「なにか、かなしーですか?」

小人が聞く

「...なんでもないけど...心が空っぽになったみたい...
悲しい...」

「そうかー
そういう時は、泣くのが1番ですなー」

「そうなの?」

「...さあ?」

小人と暗い部屋 第8話 『大事』

暗い部屋

少女はうめく

「私以外にも、人間は沢山いるわ
あなたもこんなどうしようもない私じゃなく
ほかの人のところへ行けば?」

小人は答える

「ぼく、多分あなたにしか、大事にされぬですよ」

小人と暗い部屋 第9話 『迷う』

暗い部屋

少女は言う

「なんで私、ここにいるのかしら?」

小人は答える

「道に迷ったですか?」

「迷ってなかったことなんてないわよ
何年も同じ部屋にいるのに
いつでも迷っているわ」

「大冒険ですな!」

小人と暗い部屋 第10話 『大馬鹿者』

暗い部屋

少女は叫ぶ

「みんなみんな、大馬鹿者だわ!
お父さんも!お母さんも!
...私も!」

小人は言う

「僕も、仲間に入れます?」